対話を重ねて自主性を引き出す、学校法人三愛学園の保育方針
「こうしなさい」という指導ではなく、子ども自身の思いを尊重した対話を保育の軸に置いている。乳児期には安心できる環境の中で基本的な生活習慣を身につけ、幼児期には遊びを通じた学びで心と体をバランスよく育てる。大阪市鶴見区に位置する学校法人三愛学園は、0歳から5歳まで一貫して同じ環境で育ちを見守る幼稚園型認定こども園だ。複数担任制を採用し、チームで子どもに向き合う体制をとっている。
実際に通わせている保護者からは「先生が子どもの名前や性格をよく知ってくれている」という声が届く。担任が複数いることで、一人が休んでも保育の質が落ちにくいという安心感も支持されているようだ。
食育の現場としての自園給食
給食は毎日園内で調理しており、栄養士の監修のもとで手作りの温かい食事を提供している。0歳児からの受け入れに対応しているため、離乳食は一人ひとりの進み具合を確認しながら個別に調整する。食物アレルギーについても丁寧に対応しており、安全と栄養バランスを両立させた食事づくりを日々続けている。毎日の弁当準備が不要な点は、保護者の負担軽減として明確に機能している。
「給食をおかわりしたと聞いてうれしかった」という声が保護者から届くこともある。食べることへの肯定的な体験が積み重なることが、食育の根本にあると施設は位置づけている。
都市部とは思えない園庭環境
大阪市内でありながら、広大な園庭を敷地内に確保している点は学校法人三愛学園の際立った環境的特徴だ。四季折々の自然に触れながら走り回れる空間は、感性と体力の両面から子どもの発達を後押しする。散歩や外遊びは日常的なプログラムに組み込まれており、室内の制作活動とバランスよく組み合わせて提供している。個人的には、都市型の施設としてこの庭の広さは印象的だった。
未就園児対象の園庭開放も実施しており、予約不要で参加できる日がある。入園前に施設の雰囲気を確かめられる機会は、地域の子育て家庭にとって敷居を下げる役割を果たしている。
ICT活用で職員が子どもと向き合う時間を守る
タブレットによる日誌作成など、ICTツールを事務作業の効率化に活用している。これにより残業を削減し、職員が保育に集中できる時間を確保する構造を整えた。チーム保育との組み合わせで、職員一人ひとりの精神的な余裕を維持することを優先している。経験の浅い職員やブランクのある保育士も正社員として募集しており、先輩によるサポート体制も整えている。
シフトは職員同士が相談しながら調整する仕組みのため、休みが取りやすいという声が職員から聞かれる。見学は随時受け付けており、実際の職場環境を事前に確認できる。働く環境を整えることが、長く安定して働ける職員を育てるという考えが施設全体の方針として根付いている。

